ワルン・ロティ日記4

ワルンロティ日記5が始まりました。今後ともよろしくお願いします。
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2017.11.11

ガリシアのスペイン窯は回転しない


本物のスペイン窯の炉床は、ほんとうは回転しない

スペインの回転窯・・・って、何年か前、日本では有名だったんです。
リスボンの有名パン屋のパン床も、回転するし・・。

パンに均一に火が回るようにかな・・と思っていたのですが・・。

パン・デ・セアの伝統を守るパン職人、ホセ・アントニオ氏にいわせると、

「スペインの窯は回転しないよ。回転する窯は工業的な製品・・」と、
そう、ホセ氏の窯は、小型のプールみたいな3メートル四方ぐらいで、中はフラットで、回る機能は付いていません。

ま、いろいろあるのですね。

ヨーロッパの伝統パンの手法には、それぞれのやり方があってとっても面白いです。
このパン・デ・セアのパン生地をつくるのは、だいだい女性の仕事で、焼くのは男の仕事だったそう。

大きな生地の固まりを、くるっと丸めて、ぽーんと木製の台の遠くの方に、「投げる」んです。
これも生地の活性を促す、余分な空気を抜くためかなあ・・。

中腰で丸めては投げ、丸めては投げ・・・・。
腰を痛めないかなあ・・と、心配になってしまいました。

一段落たって、一緒に写真を撮って頂きました。
とてもほがらかな女性で、ほっとしました。

みんなで焼きたてのパン・デ・セアを買いましたよ。
紙袋にはポツポツと穴があいていて、呼吸ができるようになっています。

ホセ氏にありがと〜、とご挨拶をして、
次に来た時は五代目になってるといいなあ・・と息子さんにも挨拶をして、バスにのって、サンチャゴ・デ・コンポステーラまで
また1時間半ほど、来た道を戻ります。