ワルン・ロティ日記4

ワルンロティ日記5が始まりました。今後ともよろしくお願いします。
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2018.02.13

ワインレッスンはチーズの会。日本初輸入のポルトガルチーズも。

ワルン・ロティのワインレッスンのハイライトのひとつ、「チーズの会」でした。
名物チーズ博士 小林純先生と、神楽坂でチーズショップ「アルパージュ」を営む森節子さん。
 
森さんはなんと日本ポルトガル協会の会員なのです。
そのルートで、あのポルトガルでとってもおいしいチーズ「セーラ・ダ・エストレーラ」をつくる市の市長さんに招かれて、
ポルトガル中のおいしいチーズを見学していらして。
 
そうです。日本ではポルトガルチーズの第一人者なのです。
 
ワルン・ロティのツアーでもポルトガルのセーラのチーズは2年続けて見学に行きましたが、
黒い羊たち(一見して山羊にみえる)が群がる林を抜けた先のとっても小さな工房で、
若い女性達が、ベットのようなステンレスのテーブルの上でチーズを搾っていたのを思い出しました。
 
そのとき、朝鮮アザミのオシベをみせていただいたのですが、それがミルクを固めるレンネットだと聞きました。
チーズを固めるレンネットは、仔牛や仔羊の第4胃から得るとはよく聞いてましたが、植物からレンネットを採取するとは・・。
 
でも、森さんはポルトガルでしっかりと調べてくださいました。
朝鮮アザミのオシベを フードプロフェッサーで粉々にして、塩とぬるま湯で1時間半ふやかして、布でこして・・ミルクに入れるそうです。
 
その朝鮮アザミのオシベは、カルドと呼ばれるそうです。アザミはアレンテージョのセルパに多く生息してるそうです。
 
セーラを輸入してくるのはとても大変な仕事だったそうです。
動物検疫が厳しくて・・ということもあって、ポルトガルからフランス経由で日本に入れるのに、
あっちもこっちも初めての仕事で、書類仕事がグルグルと回ったそうです。
 
御主人のお力添えもあって、やっとアルパージュのお店に届いたばかりのセーラ・・。
 
ほんとうに心づくしのチーズでした。
 
なぜポルトガルでは植物酵素を使うようになったのか、
それはチーズ博士の小林先生が解説してくださいましたよ。
 
仔羊や仔牛の胃から業乳酵素を得るには、トサツしなくてはいけません。
大事な家畜を利用できる・・だけの富がなかったのでは、と、小林先生。
 
小林先生には酵素のお話しを掘り下げていただきました。
もともと人の身体には酵素がしっかりと働いており、外から入れなくても充分のはず・・。
ただ・・カレイ・・という問題が・・・。
ここで、うん、うんと、オオワダ。
 
それにしても、チーズをつくってきた人間の歴史、人間が身体に良いものとしてチーズを取り入れてきた歴史・・・ずっと続いてきたこと。
感慨深い会でした。
 
 
 
そうそう、今回は、小林先生のご子息の元気くんが、リコッタチーズでパイをつくってくれましたよ。
リコッタに塩胡椒してパイで包んで焼いてくださって。
 
わいわいとおいしく、とても貴重なお話しも伺いながら・・・パクパク、ゴクゴク。